7月、やまみちを歩いていると、小さなネズミが走っていた。
尾は体よりも長く、細い。
頭胴長は、5センチもない。
首から尻まで黒ずんでいる。
エゾヒメネズミの子どものようだ。
どうせすぐに藪に入るんだろうと思いながら
カメラを取り出して観察していると
やまみちを行ったり来たりしながら
落ち葉の下にある、何かを食べていた。
藪に逃げれば、それ以上追いかけることができないのに
私のことなど眼中にないようだ。
餌に夢中になりすぎて
指を近づけても逃げなかった。
10分ほど撮影していたが
エゾヒメネズミばかり撮っていても仕方がないので
その場を去った。
私が居るのにやまみちから逃げない動物に出会ったのは、
エゾライチョウ以来数年ぶりだ。
ここは、エゾヒメネズミのやまみちか。