キノコを探しに林の中を歩いていると、折れた枯れ木が目に入った。
洞(うろ)の中に何か生えていないものかと、覗き込んで見た。
すると、たくさんのスズメバチがうごめいていた。
驚いてその場から離れた。
どうやら、強風で木が折れたために、
木の洞に作っていたスズメバチの巣がむき出しになり、
その上割れてしまったようだ。
カメラのスイッチを入れて再びゆっくりと近づいた。
その距離、約2メートル。
巣の中には、幼虫や女王蜂が見えた。
働き蜂達はせっせと巣を修復していた。
私の事など気にもしない様だと思って更に近づこうとした。
一匹の蜂が振り子のように左右にスライドしながら、
しかし私の顔を目掛けて飛んできた。
近づく速度はゆっくりだが、尻から白いものを排泄したのを見て、私は退散した。