10月、美しいチャワンタケに出合った。
日がよくあたる場所なので、オレンジ色がきれいに見えた。
やまみちを歩きながら、なんという名前のキノコなのか考えた。
松林に生えないからバカマツタケとか
ツバが裂けているからサケツバタケとか
モミ属の林に生える赤い茸だからアカモミタケなど
キノコはベタな名前が多い。
ヒトリシズカのように
名付け親の知性が感じられるような
名前のキノコが無いのは残念だ。
このキノコがシュイロチャワンタケとか
オレンジチャワンタケだったら
笑っちゃうなと思いながら下山した。
調べてみるとヒイロチャワンタケであることが分かった。
緋は濃く明るい朱色の意味であるが
知性を感じるというより、知性を感じさせたいと願う
名付け親の気持ちが読み取れるような名前だ。