車を降りて歩くこと約4Km、偶然、このキノコを見つけた。
さっそく家に持ち帰って、図鑑で調べると、候補に上がったのは
ハナヤスリタケだ。
ハナヤスリタケはツチダンゴという菌から生えているというので、
日を改めて片道約4Km歩いて、キノコの下を掘り返した。
もし、ハナヤスリタケであればツチダンゴも観察できるからだ。
残念ながらこのキノコは、
表面が真っ黒で中が白色腐朽している木片に発生していた。
もう一度図鑑を調べてみると今度はテングノメシガイ、
マメザヤタケが候補にあがった。
テングノメシガイは子のう盤を生じ、マメザヤタケは子のう殻
を生じる点が異なる。
ところが、迂闊にもこのキノコを持ち帰らないで来てしまった。
前に持ち帰ったキノコは捨ててしまった。
そこで、もう一度生えていた現場にいってキノコを持ち帰った。
ルーペで観察すると、外皮層に小さなつぶつぶが観察できた。
横に切ると、埋没している子のう殻を観察することができた。
また髄層が白いことも確認した。
外皮層を指で持つと、指が黒くなった。
白色腐朽菌であることは前に述べた通り。
よって、マメザヤタケであることがわかった。
やれやれ、マメザヤタケ君には振り回されっぱなしだったよ。