7月、やまみちの脇にヤマクルマバナが咲いていた。
どちらもやまみちで普通に見られる。
ヤマクルマバナは毛むくじゃらで、
ヤマクルマバナは、苞が長くて、葉の鋸歯が浅い。
クルマバナは、花が大きくて萼に短い毛が生えている。
(備考)ヤマクルマバナの萼は紅紫色を帯びないと書かれた図鑑が複数ある。そこで、あたかも萼が緑一色なのがヤマクルマバナの特徴のように見える。しかし、この動画に映っている植物は、萼や苞に開出毛が非常に多く、さらにルーペで観察すると、萼に短腺毛が見られた。これは、クルマバナに無い特徴だ。保育社の原色日本植物図鑑には、ヤマクルマバナの萼は通常紫を帯びることはないと書かれている。つまり、稀に紫を帯びるということだ。よく観察してみると、花が咲き始めて間もない個体で、日当たりの良いところに生えているヤマクルマバナの萼は紫を帯びているが、日が当たらないところに生えているヤマクルマバナの萼は紫を帯びない。風が当たりやすかったり、強い日差しに照らされると植物の身体の一部が紫を帯びるのは珍しいことではない。よって、ヤマクルマバナの萼は、通常紫にならないのであって、一部の個体は萼の一部が紫になることがあると考える。花が咲き出してから十分に成長すると、やがて萼全体が緑色になる。ヤマクルマバナの萼は紅紫色を帯びないと書かれた図鑑は、孫引きしているうちに、「ヤマクルマバナは(通常)萼が紅紫色にならない」の()の中が抜けてしまったのではないだろうか。